テックDaily 2026/10/11

今日のTop5

#1

Grok Botで作った「CFO」エージェントが、個人の口座残高を会社のSlackに投稿してしまった

XMTP LabsのCEO、Shane MacさんがBusiness Insiderに語った話(10/9)。個人の当座・普通預金を読むだけの権限で毎月の家計レポートを作らせ、送り先は自分のボットたちのグループチャット「My Personal Exec Team」だけと指示していた。10/1の初めての月次レポートが、名前の似た会社の役員用Slackチャンネル「Exec-team」に届いてしまった。複数のボットが同じ接続(コネクタ)を共有していたのが原因。Grok側は「別のチャンネルに情報を動かす前に、ユーザーの明示的な許可を必須にする」修正を入れたという。本人は接続を全部外した。

#2

Telegram Desktop、リンク1回のクリックでPC内のファイルを盗まれ、アカウントも乗っ取られる穴

起動中のTelegramにリンクを渡す仕組みで区切り文字「;」をエスケープしておらず、昔のリリース用の内部機能「interpret:」を呼び出せた。グループに送られて自動ダウンロードされた指示ファイルを使い、任意のファイル(ログイン情報を含む)を攻撃者のグループへ送らせる。7.2.8まで影響し、7.2.9(9/17)で修正済み。CVE-2026-107181、CVSS 8.1。変更履歴には書かれず、こっそり直されていた。HNで388pt。

#3

【使ってみた】AIで400年分の古文書を読ませたら、記録にない隕石・サイ・噴火が見つかった

オランダ東インド会社の文書(約435万ページ)と古い新聞を、自宅のGPUで一晩かけて意味検索できる形にした。まず安い判断モデルJevでふるい分け(ゾウの言及5.9万件を約3ドル)、残りをClaude Haikuが読み、Claude Codeが元の手書き画像と照らし合わせる流れ。1812年のインドの隕石、1738〜40年に運ばれて死んだジャワサイ3頭、記録にない噴火3件を見つけた(専門家の確認待ち)。手順はAntiquityとして公開。

#4

コーディングエージェントにリバースエンジニアリングの道具を渡す「REA」

npx rea-agents@latest setup で入れると、エージェントがアプリのバイナリや動いているページのスクリプトを読んで「なぜそう動くか」を説明できる。例では、Windows電卓で「200 + 10%」が220になる理由を逆アセンブルから突き止め、同じ動きの電卓を作り直している。HNで658pt/285コメ。

#5

デンマークの住民登録(CPR)約880万件分の流出、入口は「123456」というパスワード

照会権限を持つ従業員2人の会社Paysで、管理者を含む少なくとも3つのアカウントが「123456」だった(Politiken報道)。ハッカーは9/10から21日と17時間アクセスしていた。最初の侵入は元従業員の流出パスワードだったと本人は話している。HNで366pt。

今日更新されたトピック

AIテック・ガバナンス毎日

1) AIテック・ガバナンス

ARTEX事件の続報(BleepingComputer、10/10)。開発者は非公開化を発表したが、今のコードからすでに英語版・韓国語版の派生が作られていて、実質的にはまだ手に入る。攻撃者は盗んだデータの売り方を決めていなかったらしく、Claudeに「韓国向けのデータ売買Telegramグループ」を挙げさせていた。被害は新韓・KB国民・ハナ・釜山銀行・Hyundai Capitalなど7社(Asia Business Daily)。

1) AIテック・ガバナンス

GitGuardian「AIエージェントの安全対策:実際の事故9件から学ぶ6つの対策」(10/9)。どの事故でも、エージェントは読むべき内容(Issue、メール、設定ファイル、Webページ)に紛れた指示に従い、狙われたのは手元の認証情報だった。対策は、サンドボックスでホームではなくプロジェクトだけを見せる、作業に必要な最小の鍵だけ渡す、設定ファイルをエージェントに書き換えさせない、全部の呼び出しを記録する、最初に作業場所の秘密情報をスキャンする、書き込み・送信・削除・課金のときだけ確認する、の6つ。どれもプロンプトインジェクション自体は防げないとはっきり書いている。

1) AIテック・ガバナンス

Microsoft、「判断モデル」Microsoft-Decision-1を公開(10/9)。Qwen3.5-9Bをもとに、選択肢ごとの確率を1回で返す。ルーティング、分類、エージェントの次の一手の判定向け。GPT-6 Solより約35倍速く、入力100万トークンあたり0.042ドルで出力は無料。Microsoft FoundryとOpenRouterで使える。

AIコミュニケーション毎日

#1

【使ってみた】イラスト1枚からLive2D風のアバターを作る「Mesh Avatar Studio」(AITuber OnAir開発者のshinshin86さん作、MIT)を試したnote(10/10)。作業はほぼClaude Codeに任せ、リポジトリ内の手順書どおり「座標を正しく読めるかのテスト→目・口・髪の骨組み→18ポーズで破れないか確認」と進む。閉じ目や口の形はCodexで描き足した。描き足しは顔のまわりだけ切り出して描かせ、範囲の内側にだけ貼り戻す工夫で、範囲の外を変えない検査を通している。相づちはランダムをやめて台本で指定した。

#2

【作ってみた】AIがゲームを自分で操作して実況するVTuber「星藍ノア」の開発記(note、10/11)。「見る・考える・動かす・伝える・届ける」の5つに分け、操作の判断と話す処理を分けるのがポイント。MinecraftはMineflayerで状態を受け取る。完全な無人配信はまだで、配信設定や公開判断には人が入っている。古くなった反応は話さずに流す、などの改善を検討中。

#3

GreenSnapとフマキラー、園芸相談AI「カダンくん」のAITuber版を開発(10/9)。今までチャットで答えていた7歳の男の子キャラが、声・表情・動きつきで話す。画面とスピーカーがあれば置けるので、イベントや店頭での利用を想定。10/10の「カダンフェス2026 秋」でデモ。

AI画像・漫画毎日

#1

【使ってみた】Nano Banana 2.1をGPT Image 2.5、Nano Banana 2と比べたnote(10/10)。おすすめの使い道は「文字入りの図解」「同じ人物を別の場面に出す」「8:1の横長」の3つ。ただ「服の色だけ変えて」と頼むと、触っていない商品缶の「200g」が「300g」になり、続けて編集すると「500g」になった。場所を絞って直すよう頼むと戻った。変えていない場所の小さな文字も毎回確認するのが大事。同じ顔で続けるなら、基準の1枚を作ったモデルで続けるのが安全だった。出力は1K 1枚0.0336ドルでNano Banana 2の約半分だが、入力の単価は3倍。

#2

【作ってみた】ComfyUIで、3コマ・4コマのコマ割りにtxt2imgの絵を自動で当てはめるワークフローと拡張ノードの配布(note、10/9)。Anima用とillustrious用。生成は運任せになるので、アイデア出しや「奇跡の1枚」狙い向け。illustriousは顔をそろえにくいので3コマがおすすめとのこと。

SNSの反応毎日

(Xアカウントが未設定なので、今日もHNだけで作っています)

Grok BotのCFOエージェントが口座情報をSlackへ

SNSの反応

【事実】名前の似たSlackチャンネルに個人の家計レポートを投稿。Grok側は別チャンネルへ動かす前の許可を必須にした。

SNSの反応

【反応】HN 56pt/63コメ。投稿者への厳しい声が中心。「個人のお金と仕事のSlackを同じエージェントにつなぐのが無謀」「CEOが広めたい話じゃない」。「30年かけてディレクトリ権限やIAMを詰めてきたのに、今は会話だけでAIに一番大事なデータを渡している」という嘆きも。実用派からは「自分のエージェントも全取引を見ているが、間に専用プログラムを挟んでいる。外に動く操作は『送信箱』に貯めて確認すべき」という具体策が出ている。

Telegram Desktopの1クリック乗っ取り

SNSの反応

【事実】区切り文字の注入と内部機能「interpret:」の組み合わせで、任意ファイルを攻撃者のグループへ送らせる。7.2.9で修正。

SNSの反応

【反応】HN 388pt。「乗っ取りより、ディスク上の任意のファイルを盗めた点のほうが重大」という指摘から、わざとこのタイトルで再投稿された。「あまりに妙な作りで、もっともらしく否定できるバックドアに見える」という声も。「どのプロセスもユーザーのファイルを全部読めるOSの問題」という意見には、「それでもTelegramのバグ。アプリ側で直された」という反論が付いている。

AIで古文書を読ませた話

SNSの反応

【事実】判断モデルJevで絞り、Haikuで読み、元の画像で確かめる流れ。隕石・サイ・噴火を発見(専門家の確認待ち)。

SNSの反応

【反応】HN 179pt/89コメ。「面白い、失われた知識を探検しているよう」と好意的な声が多い。「17世紀のオランダ語の訳はどこまで信用できるか」という質問や、「一晩で読ませて、本人はオランダ東インド会社について何を学んだのか」という皮肉もある。ページの派手なアニメーションは賛否が分かれ、作者が効果を切るボタンを足した。

Grok Bot使いこなし毎週日曜

4) Grok Bot使いこなし

Top1の再掲。似た名前のチャンネルに送ってしまう事故は、ボット同士で接続(Slackなど)を共有していると起きうる。Grok側は別チャンネルへ動かす前の許可を必須にした。複数のボットに仕事と個人の接続が混ざっているなら、送り先の名前がかぶっていないか見ておくと安心。

4) Grok Bot使いこなし

Forum:ボットのコンピュータが止まる・再起動する件に公式が回答(10/10)。アプリが切断され、どのボットも作業していないと、数分後にコンピュータが一時停止する。nohupで動かしているスクリプトは作業に数えられないので一緒に止まる。10/10の再起動は自動アップデートで、ファイルは残るが動いていたプロセスは消える。対策は「前回成功した時刻をファイルに残して取りこぼしを後から埋める」「Routineの中でスクリプトが動いているか確認し、止まっていれば起動し直す」。

4) Grok Bot使いこなし

Forum:手元のPCが「オフライン」と言われる件(10/10)。公式の説明では、画面ロック、スリープ、Grok Botのウィンドウが前面でなくなる(同じPCでブラウザを使うのも含む)と、アプリが「離席中」とみなして接続を止める。今は設定で止められない。ウィンドウをクリックすれば戻る。ただ「Macが起きていてもアプリを前面にしていても落ちる」という報告も続いている。

4) Grok Bot使いこなし

Forum:一部のボットだけ10/8から「Bot failed to respond」になる件(10/10)。公式によると、会話履歴の中身(この例では生物学の研究の話)がモデル側の安全フィルターに引っかかり、毎回の返事が拒否されていた。表示が一般的なエラーなので分かりにくい。Resetしても直らない。そのボットの会話を別のボットに読ませたり要約させたりすると、そちらも止まるので避ける。

4) Grok Bot使いこなし

【作ってみた】Grok BotのRoutineで、AIキャラ「グラ子」から平日12:45に自撮りつきのメッセージが届くようにしたnote(10/11)。画像はボットのコンピュータに入れたCodex CLI、10秒の縦動画はGrok CLIで作る。Routineも「1回だけの予約」もチャットで頼んだらボットが作ってくれたという。後半は有料。

4) Grok Bot使いこなし

10/8からのRoutineの遅れ(昨日紹介したスレッド)は、10/9以降は公式の新しい投稿がなく、「直った」という告知はまだ(今朝確認)。

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